苗場山2145m 頂上滑降
2010/5/9 単独

今日はソロで初コース、久々。ソロだとあまり無理できない。とくに残雪期山スキーは相当リスキーだと考える。シュプールがつきにくいので迷いやすいし落とし穴も多い。また徒渉する場合もありスキーを対岸に渡すのも大変。今回のコースは今年のやり残し課題。慣れ親しんだ地元の山岳を雪のたっぷりな年にどうしても滑っておきたかった。山頂からダイレクトに落ちる急斜面とはどれほどのものなのか?ソロでは大変不安はあったが3合目駐車場まで車で入れるようになったので行動時間が短いことが安心材料。そして昨日から明日までつづく好天。滑れるのはたぶん今日がギリギリだろう。行くべし

まず秋山郷までが遠すぎる!朝4時半に新潟を出たが小赤沢の林道入り口もわかりづらく駐車場に7時15分ようやく到着。他に1台もない。おいおいホントに単独かよ。ま天気いいから気分は軽いが、熊よ出てくれるな。7:35出発

登山口1300mから右手の尾根上まではシールでいける。でも急登でつらい

7:46そして尾根上にはもう雪がなくなる。最初からしっかりスキーを担いだ方がずっと楽だ

ちょっと歩けば雪がでてくると報告があったのでそのまま肩にスキーをかついで岩の多い稜線歩き。でも結局15分ほども歩いてイヤになってきた頃4合目でようやくシール可能に。8:03 1500m

這い上がるべき頂上台地の稜線が見えてくる

ちょうど山頂からの滑降バーンから飛行機雲が延びる

快適な林間緩斜面のシール登高。雪は硬くしまっていてシュプールはつかない

しばらくすると開けてくる

8:35 1700m 苗場にこんなところがというような素晴らしいオープンバーンの台地が広がる。プチ焼山北面

今日の目標、頂上からの滑降バーン。とりあえずエントリは平気そう。ここまでしっかり雪がついて滑ってこれるのかよーく観察してラインを引こう

夏道は右手に折れて稜線の低いところをひとつ越えて行く

いよいよ頂上台地への急登と心してかかる。夏道どおりに行くのがもっとも安全とのこと

8:57 雪もまだ硬いしピッケルアイゼンが望ましい

どっちも持ってきたが頑張ってシールとクトーで登る。一向に緩まぬガチガチバーン。上部ほど風が強くなる。いつも吹きっさらしで雪面が硬いのかな

9:10 1900mをこえる。以前だったらシールのみ登高で相当ビビる斜面だろうが、硬い雪でクトーも良く効きなんてことない。ただ登れる幅が狭いため切り換えし頻繁になりひたすら疲れる。たぶんアイゼン直登の方が早い

9:24 そして頂上台地2000mへ。スキー担いだりなど結構手間取ったがそれでも2時間かからない。和田小屋からとは比較にならない速攻登山コースなのだ

頂上はもうちょっと先。北西の風が強い

斜面を観察。自然体験交流センター裏からエントリだ。40度くらいだろう。硬いと厳しいけど

だらだら頂上登りは樹林帯に入り込むとえらく大変

誰もいない山頂に

何故か妖精出現

それ以外には人の気配はまったくしない。10:00 山頂着

神楽峰と上越国境や八海山系の山々。かなり雪が消えてしまってる。あっという間のスキーシーズンだったなあ。ただ意外と雪が多いのは守門。南面なのにまだ真っ白だった

群馬側

天気いいので山頂でのんびりと雪が緩むのを待とう・・・と思っていたが誰も来やしないし、気温もあがらず風も強くひたすら寒いのみ。それほど山がたくさん見えるわけでもない。つまんないからさっさと滑ろう。10:20発。自然体験交流センター裏手に回りエントリポイントを探る

おお、妙高火打に、鳥甲山の向こうには北アルプスだ

雪は硬いけどエッジが引っかかればなんとかなるでしょ。レッツゴーじゃ

ガリガリだがずらしてコントロール可能。急斜度には普段は使わないジャンプターンも効果的

ただこの時期でこんな硬いんじゃ厳冬期はずっとアイスバーンなんだろうな。北西の風がもろにあたるもの

斜面が狭く横滑りでやっつける部分もあったが雪はしっかりついており不安はない。超急斜面部分を無事通過しいい感じのザラメに

ただこの時期だからブッシュが目立ちあまりオープン感はない

2つ3つ窪地をトラバースしないと戻れない

快適バーンに

戻ってきた

こんな感じで

その下のツリーランは快適。しかしそのまま滑るにまかせ先行者のシュプールを追うと北側の赤石沢に入り込む。確かここは滑れないはずでは?

10:53やはり割れてきた。もう少しは無理すれば行けそうに見えても、君子危うきに近寄らず。結構滑ってしまったが登り返そう

地形図上には現れないが、登っているときにいったん下りになっていてこれは迷いやすい地形だなあと思っていたところだった(写真右から降りてきて中央から左へと登っていく)。20分ほども登り返した。1580m

11:27そして雪が消えちゃう稜線4合目に

スキー担いで下山はイヤだ。稜線南側のカイデ沢は雪がついていればルートになる。果たして現在、下の方はどうなっているかわからないが行ってしまえ。ダメならここまで登ってくればいいだけのこと

最初はうるさいヤブだったがほどなくオープンな沢になりけっこう快適だ

あとわずかのところで徒渉。ま、これくらいはしかたない

そして林道へ

11:47無事到着

アイスバーンの急登や急降下にもビビる必要はなかった本日、一番ビビったのは駐車場までの林道。帰りにデカイ岩でふさがれていたらどうしようかと心配していた
一度やりたかった苗場山頂上からのダイレクト滑降。実現出来て満足。パウダー期にはエントリからしばらくはまったくのアイスで滑るどころではないらしいが、その下は確かに快適なツリーランが楽しめそう。しかし何はともあれ遠すぎるって
7:35 1300m小赤沢登山口3合目駐車場(林道は集落から先通行止の標識)
8:03 1500m稜線(水場)
8:35 1700m
9:24 2000m頂上台地
10:00 2145m苗場山
10:20 頂上発滑降
10:55 1480m赤石沢登り返し
11:15 1580mルートに戻る
11:47 駐車場

秋山郷早春
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