守門岳下黒姫沢
2010/3/22(ワシ、ハッシー、樋口)
ド快晴ポカポカ陽気で大展望だけれどぐしゃぐしゃ湿雪。猛烈吹雪視界なしの激パウダー。どっちがいいか。最近の嗜好は間違いなく後者。だがそんなチャンスは3月の新潟では滅多にない。いやシーズン通しても1000mそこらの越後の山々ではそうあることではない。21日は春の嵐で全国的に猛烈な風と寒波襲来。山には久々まとまった積雪。天気は今いちっぽいが今日をおいてしかここの斜面をホントに楽しめる機会は今シーズンないかも。シュガーダディ、1ヶ月ぶりの出動だ

8:00大自然館に駐車し出発したときには雪が舞っていた。路肩の雪の量が圧倒的に多い道路をちょっと戻って、適当に除雪してあるところから足下にみえる橋をめざす

めざす山稜はガス。昨日の強風もおさまって今日は曇り予報だが昼頃に晴れもあるらしい。橋を8:10に通過

最初は林道歩き。浅いが新雪パウダーのラッセル。青空も広がってきてこの時期だとすぐに暑くなる

8:30のっぺりした浅い沢だがここがタモ沢かな?そうだとも!

その先で林道終点。下黒姫沢に降りる

最初、沢は出ているが歩行にはなんら支障ない。陽は隠れて雪が降ってきた 8:48

右岸からのコース中最大のデブリあり、その上をすすむ 8:57

左岸も亀裂まくり。この辺は早い時間にさっさと通過したいもの。今日はよく冷えてるから平気だろう 9:10

下黒姫沢をまっすぐつめ二又まで行けば自然に左岸尾根へとりつけて楽に登れたのだが後の祭で、ちょっと手前から尾根にとりついてしまい苦労して急斜面を登ってしまう。780m 9:25 

疎林帯の急登だがウソのような粉雪。完全パウダーラッセルにつらさなどなくこの時期にうれしい感触だ

がんばれ

9:44 800m稜線にて前方は831mピーク。守門岳はガスの中。このころにはもうまったく陽がささなくなり風も出てきて寒いだけだが10分ほど休憩

アイスバーンもあるが浅い新雪でシールのよく効く快適な稜線歩きをしばらく行く。途中テンらしき小動物が前を横切る

10:05すると870mの広い台地にでる

どーんと急登が待ち構える。あの上は1050mだ。帰りの滑降が楽しみな大斜面

稜線を選んで登ったらアイスバーンに薄い新雪の急登。滑って落っこちそうなワシは慌ててクトーを装着。その間にハッシーが先に行く

登り切るとさらに広い台地に飛び出る。10:35上黒姫沢の源頭部だ。下山時まっすぐいくとそっちに降りそうになるが上黒姫は滑れない沢なので注意。ぼんやり見えてる左の稜線をトラバース登りで目指す

登るにつれ視界もほとんどなくなってきたが、10:50稜線1150mのコルに難なく到着。めっぽう風と雪が強い。視界がなければ滑りが楽しめないのでツエルトをかぶりしばらく回復するかどうか様子を見ることに

ちょっと視界がきいてきたかなという程度だったが後は稜線登りなのでと11:10行動再開。しかし強風のせいで稜線には新雪がついておらず、全面ガッチガチのアイスバーン

アイゼンがないと登れない。アイゼンは持ってるけど登っても滑れない

この時期、寒波がきてはこうなるわな。これではしょうがない。体力気力十分だがハイクアップ終了。11:18稜線上の台地手前1180m地点

11:40そのままアイスバーンは滑らずに視界がやや広がるのを待ち雪庇を避け尾根から上黒姫沢源頭へと滑り込む。浅くてところどころアイスも顔を出すが、基本素晴らしいパウダー。久しぶりの感触

さらにガスがはれてきた。源頭部は新雪が深めで楽しいパウダー滑降

登りのトレースも見えてきた。しかしそれ以上には晴れず。見えてるうちに滑ろう

こんな感じで登ってきた

上黒姫沢からトラバースし、さらにパウダーのちょうどよい斜面がつづく


登りに苦労した期待の大斜面をのぞき込む。標高差150mの楽しそうな急斜面。どこを滑っても間違いなくパウダーだが窪地ぎみの吹きだまりを選んでいこう

樋口君、激パウダーへドロップ


スプレイを上げて樹間をぬって滑る様は見ていても気持ちよくなる


ハッシーも

その下の緩斜面ツリーランパウダーはテクニカルに軽くはずんで楽しむ

そして最後に稜線から下黒姫沢へ一気にパウダー中斜面が無防備に広がる。どこをどう滑ってもかまわない


パンツが真っ白なのは転んだせいではない。マジで真冬並みの雪質。だっていくら滑っても暖かくならない

12:10沢に降りてもまたパウダー。陽が当たらず気温が上がらなかったことがこの時期にしてホント奇跡的。すごく寒かったけどね

最後まで底なし近いパウダーランだった。標高差は600mほどでも大満足。沢の中で12:12〜26まで昼食タイム。全然天気の回復はなく、雪さえ思いっきり降ってきた

デブリ帯を越え

沢からはシールをつけて林道に戻り

13:03タモ沢。樋口君髪切った?

13:05到着。林道はあまり滑らなかったがそれでもスキーは早いね。それにしても結果天気悪くて正解だったなあ
登頂はおろか山頂の展望も得られなかったが、パウダー期のスキーとしては最上の出来。パウダー期?ともかく完全パウダー滑走時間としては今シーズン最長だったと思う。しかも他のパーティなしの完全プライベートゲレンデ。二分からのルートの混雑さから想像できない。近場ではベストに挙げられるエリアではなかろうか。屈指の豪雪地域のクラシックルートであるわりにアプローチのせいか人が少ないことがなおうれしい。この日浅草岳へも2台しか車が停まってなかった。帰りに大白川まで降りたらしっかり晴れて暖かくなり、ホントについさっきまで真冬の世界にいたとはとても信じられないタイムスリップしたような不思議な感覚を味わった
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