蓬越え 土樽〜蓬峠〜土合
2011/3/13
やりきれない気持ちのまま漫然と日々を過ごしていても何も生まれない。ただ人に迷惑をかけないがために、浪費やリスクある行動を避けることもある程度は必要だろう。だがいつまでもその考えに埋没したままでいると、立ち直るのが本当に困難になってくる。過去の経験だ。せめて周囲はなるべく早く元気になり、冷静に判断し暖かく行動することだろうと思う。落ち込む心をあえて鼓舞して、しかしこんな時勢だからすぐにでも中止するつもりで慎重に少しでもいいから山と対話し頭を整理してこよう

8:00土樽除雪終点標高600m発

ゆるい登りは表面クラスト。林のなかでは新雪あり。9:25尾根の取り付き950m

尾根の登りは初めからクトー。堅い急斜面で変な溝も多く走り、シールだけでは登りづらそう

武能岳方面稜線

10:28展望よい台地1350m付近

武能岳

向こうはシシゴヤの頭

万太郎、仙ノ倉

10:50急登のあとシシゴヤの頭稜線へ。七ッ小屋山とそれから続く大源太山への展望が広がる

風は全然強くなくアイスもほとんどない稜線を蓬峠へ

11:15上越国境稜線に立つと朝日岳、白毛門山が眼前に

谷川岳方面。稜線は凍っているが風がなく気温も上がって穏やか

11:30蓬峠着。出発から3時間半
 
少し登ってからシールをはずしトラバース滑降
 
どこも広大な沢
 
春の新雪
 
そこそこ滑りやすい
 
白樺沢へ。デブリ
 
昨日あたり起きたばかりのような表層雪崩だった
 
右手の尾根に乗り上げてそのまま滑ると
 
12:04白樺小屋
 
武能岳と武能沢
 
小屋から武能沢へ急下降。表面スラフを落としながら
 
アンモナイトというよりダンプのタイヤのようなロールスラフ攻撃を避けながら速攻で滑る
 
12:14武能沢へ降り立つ
 
沢底からは緩斜面でストッパーの雪質
 
後傾で回していけば幾分滑れるがかなり脚にくる
   
12:20湯桧曽川に出る
 
土合まで平坦に近いおよそ5kmのクロカンは、この雪質では今ルート最難関かも
 
時々は斜度があって滑ってくれるが、やはり基本は漕いで歩かないとダメ。かなり疲れる。13:07一ノ倉沢。こういう眺めがときおりあるから少しは慰められる
 
この辺まで散策にきている人たちが数名いただけで山では誰にも会わなかった
 
現実とはかけ離れた穏やかすぎる雪山だった。それでもこれから戻る世界の厳しさは常に頭から離れることがなかった
  

親切な方に駅まで車に乗せていただきホームの462段を一気に駆け下り、こんな時節に申し訳ないことに発車を少し待ってもらい13:50土合発に乗り込む。いろんな人の助けを借りました
気持ちは少しはリセットできた。明日のために何かできることをしていこう。現地へ向かうことを決心する
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