黒部五郎岳2840m
2011/06/19 折立よりワンデイ(ワシ、ハッシー、新井)
今夏の課題にしてた黒部五郎岳日帰り。先週立山から眺めると、まだまだ頂上直下には素晴らしいバーンが残っていた。どうしても滑りたい。この際スキーで行ってきましょう 
 
折立から黒部五郎への夏山往復コースタイムは17時間。早立ち必須。車を前日入りしておきなんとか折立1360mを5時前出発。登りにくいガレの路で苦労
 
2時間で五光岩ベンチ2196m。まだまだ雪がなくいったいどこまでスキー担ぐのやら。まあ自転車担いで雪山登るよりはいいかな。どっちもどっちか
 
 
しかし薬師岳の圧倒的存在感に感激。いつ来てみても素晴らしい限り
 
小屋の手前でやっと積雪
 
7:25太郎平小屋。小屋はひっそり。昨日天気悪かったからお客さんなしか。登路でも今日はここまで登山者をひとり追い越したのみ。水晶岳、鷲羽岳も久々に近くで展望。やはり素晴らしい
 
そしてターゲットはうんと遠くに。大斜面がしっかりと見えている
 
 
軽く休んでいよいよスキーの出番。7:50発、ザックが軽いね
 
無名2576mピークへの登りがけっこうある
 
雪は至る所で寸断しておりいちいちスキーを担ぐのがわずらわしい。8:45ピークをこえる
 
9:10緩い登りで北ノ俣岳2661m通過。寺地山からの登山者2名に遭う。どうやらここまでのようで、この日このコースでは以後誰にも遭わず
 
 
中俣乗越2450mに向かって赤木岳東斜面を大トラバース。これでこそスキーを持ってきた意味がある。だが洗濯板の雪面は足にくる
 
さらに途中でヤブに阻まれ登り返しあり、10分ほどで着くはずだった中俣乗越に9:43降り立つ。登りに備えてカロリー補給
 
10:00中俣乗越からスキーを担いで登りはじめる。苦労して2578mを越えるとこの期に及んでガックリする下りあり10:28
 
そして夢の頂上へと最終ステップは完全な夏道を一気に300m余登りあげる
 
2600mついにここまで来た10:45。疲れているが、ガスも晴れこみ上げてくる喜び
 
これが立山からも見ていた滑降バーン
 
 
しかしいよいよ険しい山路。ディナフィットの兼用ブーツでも厳しいことは厳しい
 
11:05雪渓上端も見えてきた
 
覗き込むとすごいスケールのカール。とても全体像は写しきれない
 
急登を終え山頂稜線へ。だが緩くてもロングトレイルの最後では試練のつらい登り
 
ついにやりました。黒部五郎岳登頂11:17。折立から6時間20分。山頂に雪はなく、雪渓上端でデポしてきてもよかったのにせっかくの記念だからとスキーを持ち上げた。5分ほど遅れ完全燃焼寸前のハッシーもつられて持ってきちゃったが、意味不明の理由を聞きもう笑うしかない
 
あいにくガスとなり山頂からの展望なし。時間がそろそろ気にかかる。さっさと戻らないと。11:40雪渓上端から滑降開始
 
雪渓上端にて準備
 
雪面もまだまだきれいでアイス混じりのザラメもよく滑る
 
わずかの標高差ではあったが堪えられない至福の一本だった。だが下の方では雪切れでヤブ漕ぎ。沢の方に降りればつながっていたのだが
 
そして2578mへ登り返して12:20。登り途中から水晶岳方面が素晴らしく晴れてきた。この辺は本当に静かで壮大で最高だね
 
中俣乗越で休んで12:45トラバース出発。しかし途中から完全にガスに巻かれてしまい見通せなくなり、北ノ俣岳に向かって来たとおりに登り返した。緩いけどつらいつらい

水晶 
 
13:52トラバースを終えて
 
もう一滑りだ
 
14:10太郎山へ向かって緩い凸凹バーン。途中雪切れ多数
 
14:33最後太郎山への登り。緩いのにきついきつい
 
ああやっと太郎平へ15時前。これで林道ゲートも無事通過できそうだ
 
滑降できない下山路はスキーヤーにとって辛抱のみだが、17:10ようやく折立着。大変お疲れ様
4:56 1360m折立
5:56 1870m三角点
6:55 2196m五光岩ベンチ
7:25〜7:50 2320m太郎平小屋
8:45 2576mピーク
9:10 2661m北ノ俣岳
9:43〜10:00 2450m中俣乗越
11:17 2840m黒部五郎岳
11:40 滑降開始
13:40 北ノ俣岳
14:47 太郎平小屋
17:10 折立
 
沿面距離32km、累積登標高2980m、行動時間12時間の山スキー行は自己最長
夏山ロングトレイルとのコラボ企画で山スキー今シーズンの集大成でした。いちおうスキーの機動性が生かせた気がしますが、やはりスキーがない方が絶対に早く登って来られると思います。しかし長年憧れ遠望していた黒部五郎にこんな形で行くことができて本当に嬉しいかぎり。そこそこ疲れたけど、とても気持ちよく登れて後からじわじわ感動がこみあげてくる静かな山行でした
 
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